家族のために本を読む

二児の母の、家族のための読書の記録。

生活保護は何がダメか

こんな人向け


読んでよかった度:★★★☆☆

生活保護のシステムがどういったものか、というよりは、生活保護受給者への悪い印象を払拭するための説明が多い。
生活保護そのもののシステムや現状を知りたかったのでちょっと残念。
とはいえ、受給率や受給条件などの基本的な説明や、各支援団体の紹介など知らないことが多かったので読んでよかった。

タイトルが

問題の起きた役所名や餓死者を実名で挙げ、「役所はこんなにひどい!」という話が多く、内容が偏りすぎてるように感じる。
不正受給も事実あるわけで、そちらにも少しはフォーカスを当ててもよかったんじゃないかな。
この内容だとタイトルは「生活保護」ではなく「生活保護は悪くない」とか「役所の言いなりにならずに生活保護を受給する方法」あたりがベターかと。

内容は

「役所はとにかくダメだ!」という内容が大半を占めているので、生活保護のシステムを詳しく知ることはできないかな。
生活保護の受給条件についての説明はあるのだけど、受給後の受給条件については特になく、本人の努力が要不要についての記載はなかった。

「ドイツは職業訓練があるのに…」から察するに、日本は受給したらそのまま継続なのかな?だとしたら問題でしょ。
「受給することは恥ではない」と何度も訴えていて、その通りだと思うけど、受給後に働ける人が就職の努力もせずただぬくぬくと暮らしてるなら恥と言われても仕方ないのでは。

解決方法は

仕事がない→生活保護受給に直結ではなく、住宅提供、引越資金支援、就職斡旋など支援団体があるのだから、役所が橋渡し役になるべき。
もちろんちゃんとやってる所もあるんだろうけどね、少なくとも紹介されていた役所ではそれをせず貧困者を追い返し餓死させてしまったわけだから。

外国人の生活保護受給率が日本人を上回ってるのも今問題視されてるけど、この本が6年前のものだからか記述はなかったな。


生活保護が悪というより、各団体と役所の連携の問題のように感じる。
あと、国任せにせず自分で調べる努力もすべき。

中学生という仕事を始める前の段階で周知させるのは大事だと思う。
生活保護に限らず、世の中の色んな仕組みをね。


今日は自分のための読書でした。


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