『カラス学のすすめ』読了
- 作者: 杉田昭栄
- 出版社/メーカー: 緑書房
- 発売日: 2018/06/09
- メディア: 単行本
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こんな人向け
- カラスのことなら何でも知りたい人
読んでよかった度:★★★★☆
比較的嫌われ者のカラスだけど、私はけっこう好き。
真っ黒で艶々で堂々としていて、かっこいいと思うんだけどな。
著者のカラス愛がすごい
著者は大学教授で医学博士で農学博士で解剖学者で…なんかすごいけど、何よりもカラス愛がすごい。
カラスの生態についてのみかと思いきや、シェイクスピアや宮沢賢治の描くカラスや古事記の八咫烏、北欧神話に旧約聖書に…と文学にみるカラスや絵画や童謡にするカラスまで、カラスのことなら何でも調べ上げているといった感じ。
この本にはなかったけど、漫画やアニメにも出てくるし、カラスを使ったことわざもたくさんある。
やはりカラスは古代から現代にいたるまで切りはなせない存在。
カラスの性別判断ができる著者
解剖しても判別しにくいカラスの性別を見るだけで8割がた判るようになったという著者。
計り知れないほどのカラス愛!
人間だって化粧しないで丸刈りにしたら8割くらいしか当たらないよ!
…まぁ身体見れば一目瞭然だけども(笑)
まだまだある研究成果
カラスと紫外線の話も興味深かったし、カラスが人間を識別している話も面白かった。
時期と場所と方法を守れば誰でも許可なくカラスを捕獲できるのも初耳。
寿命の話はもう少し詳しく知りたかったなぁ。
ロンドンで40歳まで生きたカラスがいるって話を何かで読んだ記憶があるんだけど、日本のカラスとは種類が違うのかな?
これだけカラスを詳しく調べてるのに心拍数がわかっていないというのはなぜなんだろう。
カラスを食べる
著者の教え子さんが出しているカラス料理の本も気になります…。
- 作者: 塚原直樹
- 出版社/メーカー: GH
- 発売日: 2017/04/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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食べてみたい気はするけど、自分で獲って料理するのは私には無理だ。
研究と最先端技術
地上を生活の場とする動物と違い、観察の難しい鳥の生態。
昔はできなかったことをドローンやGPSが叶えてくれる。
技術の進歩ってすばらしい!
これからもっと色んなことがわかってくるんだろうなぁ。
近所のカラスが朝に鳴く「あわお、あわお」という声も、いつか解明されるかなぁ。
今回は、自分のための読書でした。