家族のために本を読む

二児の母の、家族のための読書の記録。

伝わらない原因は言葉じゃなかった


こんな人向け

  • 意見を持ってる人ってすごい、と思ってる人
  • 意見を言えないのが語彙・表現力不足のせいだと思ってる人
  • 読書感想文が苦手だった人


著者はこんな人

ジョージアのCMの「世界は誰かの仕事でできている。」や「バイトするなら、タウンワーク。」で知られるコピーライター。


ジョージアのCM、あれはよかった!

「ねぇパパ、この世界は誰が作ってるの?」
「誰って…」
「俺だぁ!」
「いや俺だ」
「俺ですね」

「世界は誰かの仕事でできている。」

ってヤツ。めちゃ好き。心動かされる言葉。


読んでよかった度:★★★☆☆

1章で、言葉にできないのは語彙力不足ではなく思考そのものがないと説明
2章で、思考を育てる方法を紹介
3章で、言葉にするテクニックを紹介


例えば桃太郎を読んで、「面白かったです。」程度の感想しか書けない人は、読解力がないのでも表現力に欠けているのでもなく、思考を持っていいないだけ。


動物たちの個性が光るすばらしい戦いであったとか、鬼の視点だとどうであるかだとか、そもそもなぜ桃に入っていたのかなど、考える要素は腐るほどある。
こういった思考に奥行きを持たせる方法の説明が2章でなされている。


3章の言葉にするテクニックは、普段会話でするような言葉ではなく、プレゼンや面接など何かを訴えかけるためのキャッチーな言葉のテクニックととらえた方がよさそう。
著者が本の中で「美しい日本語は小説に向いている」と言っているように、キャッチーな言葉はキャッチコピーに向いているんだと思う。


全体的に何度も同じ言葉や説明を繰り返したり、たとえ話がわかりにくかったりと、ちょっと読みづらい
3章で「たとえる」「繰り返す」「たった一人に伝わればいい」という伝えるときのテクニックの記載がある。
なるほど、まさに自分の言葉のルールを本の中で適用しているのね。

そして私はターゲット外だったみたい。


1章で言葉自体は表面的なものだと言ってるし、3章はなくてもよかったように思う。
2章ではどんな人でも使えるテクニックとして紹介してるのに3章は限定的。
もうちょっと絞って削ってシンプルにしてもよかったんじゃないかなぁ…
「誰に」「何を」伝えるかを明確に…という記載があったのに、この本自体ターゲットが明確じゃないのでは?


うまく伝えるための本なんだけど…うまくまとめられない…(´Д`)
読解力不足か、思考不足か…言葉にするって難しい。


今日は自分のための読書でした。


みんなの書評はこちら→
ポチリと応援よろしくお願いします。→